数々の政変ののち、1643年にルイ十四世が即位しました。「太陽王」と呼ばれた彼は、建築、音楽、美術など、広く芸術を擁護し、フランスの文化がヨーロッパ全土に君臨した時代でした。
王は、ルイ十三世の離宮であったヴェルサイユ宮殿をさらに豪華に改築した中で、日々豪華な宮廷生活を送っていました。とりわけ食生活はさながらショーのようで、大勢の料理人によって作られた何十種類もの料理が一度に食卓に並びました。
この頃になるとそろそろフォークやスプーンが使われ始めましたが、王はもっぱら手づかみで、大量の料理をムシャムシャと食べ、グルメ(美食)とはほど遠い大食漢だったそうです。